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訪問看護はきつい、辞めたい理由とその対処方法

「訪問看護はきついから辞めたい」という声を多く聞きます。

訪問看護はご利用者だけでなく、周りの多くの関係者と連携を取りながらケアを提供していかなければなりません。 ご利用者の疾患も違う、本人やご家族との関わり方も違う、主治医やケアマネジャーとの関係も保たなければならないなど、コミュニケーション能力と柔軟性を求められる職業です。

自分の思い描いていた理想との現実のギャップに直面して「きつい、辞めたい」と悲観的になることもあると思います。

ここでは訪問看護師を辞めたいと思った時の対処方法をご紹介したいと思います。

看護師を辞めたいと感じる理由:

理由①:業務責任が重い

理由②:オンコールの負担

理由③:給与が安い

理由④:教育制度が整ってない

理由⑤:人間関係が大変(スタッフ、ご利用者やご家族との関係性の構築)

理由⑥:体力的な問題

一つ一つ詳しく見ていきましょう。

理由① 業務責任が重い

「一人でご利用者宅に訪問して看護ケアを提供できるか不安」

面接時や入社時で、まだ訪問看護の経験がない看護師さんからは必ずと言って良いほど聞く話です。 

病院では医師や他の看護師に相談しながらケアが出来ていたのに、訪問看護では自分一人で判断して適切にケアを提供しなければならない環境は、責任感の強い看護師さんにはつらい状況のようです。

また訪問看護の門を叩く看護師さんはある程度のキャリアを積んだ方が多く、自分の看護力に自信があって訪問看護を始めたのに、想像以上に通用せず、自分の未熟さを感じ、自信を無くすケースも多くあります。

■対処方法(業務責任が重い)

まず訪問看護は一人ではないです。 確かに訪問は一人で行きますが、ケアの提供やその他不安があれば同じチームの看護師に相談しながら進めていくことが出来ます。

 

理由② オンコールの負担:

訪問看護事業所で24時間対応を取っていると、持ち回りで看護師がオンコール対応をする必要があります。 自宅でのオンコール待機は看護師にとって一つの負担になります。 ほとんどは電話対応だけで済むことが多いですが、必要であれば緊急に訪問もすることがありますし、いつ連絡が来るか分からない状況は精神的にもつらい状況となります。 お風呂に入る時にはすぐ出れるよう緊急携帯を側に置くという事もよく聞きます。 

またオンコールの負担は各事業所の特徴、規模や対応によって変わってきます。 例えば重度のご利用者が多い事業所はやはり連絡の頻度は多くなりますし、看護師の人数が少ない事業所は一人あたりの携帯所持日数が多くなり、その分負荷が増えていきます。 

■対処方法(オンコール負担)

事業所の規模を大きくする。 緊急訪問を少なくするよう事前に対応方法を利用者に伝えていく。 夜間専用の看護師を配置する。

理由③ 給与が安い:

病院での仕事と訪問看護での仕事を比較するとかなり違いがあります。 訪問看護は夜勤がない分給与が病院勤務よりもある程度下がります。 また訪問看護はあらゆるケースに柔軟に対応する力が求められるので、それに慣れるまでは「なんで病院よりも業務が大変なのに給与が見合わない」と感じる看護師が多いです。

■対処方法(給与が安い)

・考え方の切り替え

・給与が良いところへの転職

理由④ 教育制度が整っていない:

訪問看護を運営している組織は病院と比べると小規模なところが大半です。 ですので教育や育成も各事業所、各管理者に任せられることが多く、教育方法もバラバラでクオリティも充実した教育制度が整っている病院を比較すると見劣りする事が多いのも事実です。 また看護師は職人気質な方も多く、「背中を見て学べ」という考え方であまり丁寧に教えてもらえないことも良くあります。 そうなるとただでさえ初めての訪問看護で不安と緊張で一杯なのに、ろくに教えても貰えない環境であれば、退職を考えるのは自然なことだと思います。

■対処方法(教育制度が整っていない)

・外部のリモート学習を利用する

・教育制度が整っている事業所へ転職する

就職された訪問看護事業所の教育制度が整っていない場合、教育制度は時間とコストが非常にかかるのですぐに体制を整えるのは現実的に難しい状況です。 しっかりとした教育制度で訪問看護を学びたい場合は、制度の整った事業所への転職が一番の近道でしょう。 

理由⑤ 人間関係が大変:

人間の悩みのすべては人間関係だと言われているように、同じ職場でのスタッフ同士の関係は長く働くうえで非常に重要になります。 訪問看護ではチームワークが重要になる上、小規模な事業所が多いので、どうしてもスタッフ同士の関りは病院よりも深くなります。 看護観や性格が合わないスタッフとの関わりに頭を悩ませる看護師も多いです。 また訪問看護はご利用者だけでなくご家族へのケアも含めて考えていくので、病院以上に家族関係、価値観や信念なども踏まえて関わる必要があります。 加えて主治医やケアマネジャー、他職種スタッフとの関係も悩みの種になることがあります。

■対処方法(人間関係)

関係がこじれる原因のほとんどはコミュニケーション不足。 コミュニケーションが多いほど人間関係は悪くならないという研究結果もあります。 個人同士では無く第三者やチームで関り、客観的な視点を持って対処していきましょう。 どうしても苦手なご利用者などの場合は担当者を変更したり、担当者を増やして複数で看ていくなど、チームで話し合うと解決策もいろいろと出てきます。

時間が解決することも、誰かが退職する、何かのきっかけで解決する事もあります。

理由⑥ 体力的な問題:

訪問看護は何かと体力が必要な仕事です。 訪問看護は一日4~5件訪問しますが、ご利用者に対してそれぞれ異なる環境(寒かったり暑かったり)で、決められた時間内に看護ケアを行う必要があります。 また事業所によって異なりますが、首都圏だと移動手段が自転車の事も多く、雨や真夏では移動だけで体力を取られることもあります。 何十年も訪問看護師として働いていたベテランが年齢と体力低下を理由に退職する事も良くあります。 

■対処方法(体力的な問題)

担当のご利用者のケア内容や難易度などを見直したうえで、負荷を均等化させるためにスケジュールを組みなおす。 

長くやりがいを持って訪問看護を続けるなら、転職する際に確認するべきポイント:

やっぱり転職したいと考えたら、まず「なぜ辞めて転職したいと思ったのか」理由を全て上げて、次の視点で分析してみましょう。

視点1 自分は不満があってやめるのか

視点2 自分は仕事にやりがいを見つけられなくてやめるのか

視点1は「衛星要因」と言い、給与、労働条件、事業所の方針などが挙げられます。 

視点2は「動機付け要因」と言い、仕事内容、達成感、承認、成長などが挙げられます。 

自分は何が原因で辞めて転職したいのか? 不満があるからか、それとも自己成長が出来ずにモチベーションが上がらないからかを理解しないまま転職するとまた同じ失敗をする可能性があります。 例えば年収が今よりも良い条件でオファーを受けた時、喜びのあまりついつい承諾してしまいそうですが、辞めた理由が実は「成長が感じられないから」だった場合、それが満たされなければいくら給与が良くなっても次の転職理由になります。 

まとめ:

訪問看護は看護スキルだけでなく、コミュニケーションスキルや柔軟な判断力も求められる、大変な仕事ですが、地域社会に大きく貢献し、多くの方に感謝される非常にやりがいのある仕事です。 訪問看護を辞めたいと思った時、その理由によっては訪問看護以外の仕事に転職したほうが良い場合もあると思います。 しかし、もし辞めたい理由が今の職場で解決可能であったり、他の訪問看護であれば実現できるのであれば、再度訪問看護にチャレンジしてみてください。